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事業承継は中小企業最大の課題-生命保険を活用してリスクを回避

  • リスク・マネジメントに欠かせない保険。
  • 突然発生するリスクもある事業承継では、生命保険の保険金は高額な一時金として役割が大きい。

座談会コメンテーターと司会

オリックス生命保険株式会社

常務執行役員・営業本部長

瀬川修平氏

特定非営利活動法人

日本リスク・マネージャーズ協会

理事長 打出良夫氏

一般社団法人シニアライフ協会

専務理事

平井千元(ちはる)氏【司会】

1955年北海道生まれ。大学卒業後、大手生命 保険会社を経てオリックス生命保険株式会社に入社。現在、常務執行役員・営業本部長として 営業部門を統括している。

1952 年富山県生まれ。明大卒業、多摩大学院修了。アリコ、ソニー生命、PCA 生命を経 て、2004 年10 月独立。保険流通革命を提唱し、1000 人の会を組織。2005 年5 月、リスク・マネージャーの資格研修、認定機関を創設、NPO 法人として東京都から認証された。

1955 年兵庫県生まれ。同志社大卒業。千代田生命、ソニー生命で「営業教育・マーケティング・新規事業」に従事。2009 年にシニアライ フ協会を設立。シニア世代の問題解決を図るため、「シニアライフ・プランナー、シニアコンシェルジュ」等の資格認定と地域拠点作りに奔走している。

 

平井

日本の中小企業は、今、大変厳しい状況に置かれています。これは経営状況だけでなく、事業の承継にも及んでいます。ここでは、企業経営を次世代にスムーズに委譲させるための対策について議論を深めたいと思います。

打出

なぜ中小企業の事業承継が難しいのか。その原因を分析してみると、「業績の悪化」から「経営の舵取りが困難」になり、「現社長が経営せざるを得ない状況」が続くうちに「社長の高齢化」、そして「後継の人材不足」「経営意欲の喪失」へ進んでいくという流れが見えてきます。

自分の後も企業体制を守ることができるようにするのが、経営者の責務なのですが、周りの環境や自分自身のことから目を背けてこれを引き延ばしてしまっている経営者もいるようです。

オリックス生命瀬川取締役

瀬川

経営者は万一の場合を見通して、早い時期から「経営の承継」と「資産の承継」をしなければいけません。「経営の承継」とは知識や経験などを含めた経営ノウハウです。「資産の承継」では自社株の引き継ぎが最重要課題に挙げられるでしょう。相続によって、経営の決定権を左右する株式を分散させてしまうことは、中小企業の承継の大きな妨げとなってしまいます。

打出

その点については、「経営承継円滑化法」が2008年に成立し、生前贈与株式を民法の遺留分から除外できたり、相続税の納税猶予制度ができるなどの支援策が充実してきています。しかし、そうはいっても、中小企業の場合、経営者が会社の借入の連帯保証人になっていることがあります。この場合、後継者はその債務を引き継がなければなりません。また、後継者へのバトンタッチをスムーズにさせ、前経営者亡き後の会社の信用をゆるぎないものにするためには、社葬資金も確保しておく必要があるでしょう。

瀬川

まとまった現金は必ず準備しておく必要があると言えます。私は、この対策として生命保険の活用が最も有利であろうと思います。生命保険金によって債務の一括返済もできますし、後継者以外の相続人に代償金として現金を渡すこともできます。さらに、退職金として遺族に遺すことも可能です。まさに、リスクに備えるのが保険の働きと言えます。

平井

生命保険は事業承継のためのリスクヘッジというわけですね。目的をはっきりして、それに合わせて保険をかけるのが大事、と。

瀬川

必要最低限やっておかなければならない承継対策のひとつが生命保険への加入です。具体的には、長期定期保険、逓増定期保険、終身保険などの保険商品を徹底的に活用することをお勧めします。そうはいっても企業の場合、それぞれの企業の状況に合った保険を選ぶのは難しいのが実情です。

私は生命保険業界に30年以上身を置いていますが、人のライフサイクルに大きな違いはなく、いくつかのパターンにほぼあてはまります。ですから、個人の場合はライフサイクルに合った保険を選びやすい。ところが企業は千差万別。規模、国の支援制度、融資状況、抱えるリスクがいろいろですから、企業ごとに最適な保険は違ってきます。きちんとコンサルティングをしないと事業承継対策としての正解にならない。そこに難しさがあります。

平井

まさしくプロが必要なんですね。中小企業には保険を利用しないとできないリスク・マネジメントがあります。今は各社の商品を扱う保険代理店があって、中小企業の事業承継に強い専門性を持つ保険代理店というプロフェッショナルもいます。

打出

経営者はリスク・マネジメントの最高責任者です。いつか来る承継への準備に早めに取り掛からなければいけませんね。ファイナンスとリスク・マネジメントを理解した生命保険会社のプロ代理店や税理士を補佐役として、しっかりとした承継プランを立てていただきたいものです。

瀬川

最近では、事業承継のための生命保険も販売されています。当社の商品を売ってもらおうというのではなく、さまざまな商品の中から最適な商品を選んで活用していただけるようになればいいと思います。われわれ保険会社も日本の中小企業をもっと元気にする商品開発に努力したいと思います。

シニアライフ協会事業承継プロジェクト

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